Inquiring mind -2nd phase-

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イップス・ジストニア関連記事

2025/11/30 21:43

※自分用メモです。不定期に加筆修正します。


■概要
2023年4月頃から定期的に指が制御できない症状が発生している。
恐らくイップスが起きているものと思われる イップス(Wikipedia)
イップスのWiki内に書かれている通り、心の問題によってイップスが起きるのではなくイップスで身体を動かすことができなくなったことによって心に問題が起きるものと思われる。

この記事ではイップスになった際にどのように修正していくかを自分用に纏めていく予定。

■具体的な症状
理学療法士の西山氏の説明が一番しっくりきた。まず下記の記事を一度読んでいただきたい。
局所性ジストニズム(LMD)──再教育できる脳の現象

自分の身に起きている症状は
・普段通り押しているのにボタンを過反応させてしまう(指の震えでチャタリングを起こしてしまう) → 相反神経抑制の過活動
・★18 図書室のエルザのような16分が続く譜面で両手の同期が取れずに指が転んでしまう → 感覚統合の乱れ
・チューニング(後述)初期になると右手が筋肉痛気味になる → 感覚統合の乱れに伴う筋力低下
といったものであり、局所性ジストニズムの定義に当てはまっている。
そして自分が「チューニング」と称しているものは「単関節リトレーニング」に当たるようだった。

本記事では引き続き「チューニング」という言葉を使い、実際の手順を説明していく。

■チューニング手順(主にbmsを使用)
※注意 この手順はあくまで自分用の備忘録として纏めたものです。症状にお悩みの方はまず専門家にご相談ください。

・症状の兆候
症状が発生したかどうかは重発狂(両手複合トリル系)譜面で意図しないミスが出ているかどうかで判別できる。
2024/11/3 より引用

記憶自動化失敗については、難しい譜面に対応しようとした際に引き出そうとする「自動化された動作」に問題がある感じになっている。

*症状例
1. エルザやらバーチャルセラピーなどで、メモリ節約目的で「自動化された動作」を引っ張ってこようとすると指が走ってしまってミスをする。
2. 自分としては普段通り正しく押しているはずなのにミスってしまうので、ミスの原因が分からず混乱する。
3. 1~2小節くらい掛けて元の状態に戻すものの、すぐに1の症状が出る。以後ループ。

自分にとって難度が高くない譜面では、複雑な操作を要求されないため上記のような症状が顕現しにくい。
普段は問題なく押せている高難度譜面で意図しないミスが起きたときは、局所性ジストニズム(以下LMD)を疑った方がよいかもしれない。
余談だが、症状が出始めてからチューニングが終わるまでは夢見が非常に多くなる(誤学習~再学習が活発になるため?)。これについては今後継続して記録をとっていく予定。

・チューニング初期段階でやること
筋力低下(注力が上手く行えない現象)の影響で判定を合わせにくくなり、結果的に普段のHSだと速く感じるようになる。
そのため、まずはHSの微調整(緑数字を3~5程度増やす)を行いスコアが狙える状態にする。

次にクリアが安定している中難度の譜面のFREQを大幅に下げて、スコアを狙いながら手の状態を確認する。
FREQの下げ幅としては★12~16の曲を★1~4くらいの難度になるまで下げるイメージ。
ここでFREQを操作する理由は、★1~4の曲をインテンポ(FREQ±0)でプレーした際に自己べとの乖離が大きすぎて精神面に影響が出るということを避けるためである。

そしてその日の練習の終盤では、重発狂譜面のFREQを2~3ほど下げて正確な操作が行える境界を探る。
FREQ2~3でも決壊する場合は、決壊しないところまで下げ続ける。
この時点での適正難度を把握したら、それらの譜面でインテンポの自己べを大きく突き放すことを目標にして丁寧にこなしていく。(インテンポの自己べが2500だとして、FREQ-2で2700を出すイメージ)
なお、オプションについてはチューニング期間全体の変遷を確認するために正規譜面を推奨する。(RANDOMの場合、前日の結果と比較ができないため)

この段階の特徴として
・普段よりも汗が出ない(体が温まりきらない)
・練習を開始して暫く経つと、指や体が震えてくる(チャタリングのような現象が増える)
といったことが起きる。

・チューニング中盤でやること
一定期間が経過した辺りで「初期段階で設定したFREQではミスが出なくなる」、「普段のHSに戻しても問題なくなる」、「徐々に注力できるようになる」といった状態になる。
ここから徐々にインテンポに近づけていく。

この段階になると、押せるBPM帯が移行した影響からか適正BPM以外の曲でFASTが多発したりすることがある。
(例)適正BPMが170→175に移行した影響でBPM175±5の範囲外の曲でスコアが狙いにくくなるイメージ。
各BPM帯の曲で動作の修正を試みたくなるが、LMDは再発するものなのでFASTの多発は一旦放置したほうが効率がよいと思われる。
あと、皿との同時押しの精度が低くなりがち(皿の判定に意識を割けない)なので、皿が複雑に絡むような譜面は避けた方が無難。

この段階の特徴として
・鍵盤側の手が筋肉痛気味になる
・初期段階と比べて呼吸が深くなり汗が出やすくなる(心地よい運動の部類)
・ミスが激増してFAILEDとなるものの、GRの減少・PGの増加が起こり自己ベストを更新する
といったことが起きる。

・チューニング終盤でやること
更に一定期間が経過した辺りで「重発狂(両手複合トリル系)譜面以外では概ね自己べが出始める」、「処理コスト(※)が低めの曲なら自分にとっての高BPM曲でもすっぽ抜けなくなる」といった状態になる。 ※別記事で纏める予定
ここまで来たらインテンポでスコア更新を狙えそうな曲でスコアを更新して自己肯定感を上げていくとよい(今までの不安感を解消していく)

この段階に来るまでは皿が複雑に絡む譜面やガチ押し系譜面でスコアを狙えなかったりするので、これらの譜面を触ってみて状態を確認するとよい。
食らいつけそうならこれらの譜面も練習曲に追加するようにする。

重発狂譜面で自己べ-2桁に収まるようになれば概ねチューニングは完了となる。

・期間全体における留意点
・曲序盤から判定が合わない曲は、終盤まで集中力を維持できないため最後までプレイする必要はない
・無意識の早入りに気を付ける(認識レベルをモニタリングする)
・チューニング終盤まではNORMAL判定の曲を避ける


■過去のイップス履歴
2024/5/26~6/5(11日間)
2024/6/16~6/30(15日間)
2024/7/29~8/8(11日間)
2024/9/1~2025/1/19(141日間) ← 体調不良の日が多かったため不明瞭
2025/4/28~8/31(126日間) ← 右手の負傷により長期間化
2025/9/8~10/12(35日間) ← やや不明瞭
2025/10/22~11/30(40日間) ← 暫定

■音ゲーに関連したイップス情報
【ゲーム】beatmaniaIIDXと局所性ジストニア (note)
親指勢が局所性ジストニアになった話 (note)
音ゲーをやりすぎて(おそらく)局所性ジストニアになった話 (note)
ジストニアっぽい症状を改善させた話@iidx (Hatena)
phase:1 フォーカルジストニア(イップス)は誰にでも起こり得る (Hatena)
音ゲーにおける局所性ジストニア(イップス) (note)
ぺぺぺと音ゲーとジストニア (note)
局所性ジストニアのような症状を頑張って治した話 (note)
局所性ジストニアになった (note)
太鼓の達人、”イップス””ジストニア”についての、僕の体験談(自分語り) (note)
チュウニズムで動作特異性ジストニア(局所性ジストニア)になった話 (note)
ジストニアの症状推移 (note)
TANMEN式スランプ脱出法

西山氏に指導されている方の記事
SDVXにおけるフォーカルジストニアの予防と治療まとめ(仮) (note)

■関連ワード
スランプ / 局所性ジストニア

■関連書籍・資料
ジストニア診療ガイドライン2018(一般社団法人 日本神経学会)
どうして弾けなくなるの? <音楽家のジストニア>の正しい知識のために(音楽之友社)